【教育】「専門学校の価値は?」金村りゅうなが発達障害・境界知能について文部科学省と議論(2024年4月19日)

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目次

議論のポイント

今回のポイント

文部科学委員会において、専門学校の役割と重要性障害のある生徒の受け入れ状況境界知能のある子どもへの支援などについて議論を行いました。

専門学校について、実践的な職業教育を提供し、地域に必要な人材を育成する重要な役割を果たしていることを確認。また、障がいのある生徒の受け入れ状況について、特別支援教育との連携合理的配慮の提供など、障がいのある生徒への支援体制の整備を求めました。

さらに、境界知能のある子どもへの早期支援の必要性と、専門学校や職業訓練校での学びの機会の提供を訴えました。

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主な議論の内容

専門学校の役割と重要性

専門学校は実践的な職業教育機関であり、社会の変化に即応して柔軟に対応している。卒業生が地域の企業に就職する割合が高く、地域を支える人材の供給源となっている。専門学校の価値を社会に広く伝え、その役割を果たすことが重要である。

障害のある生徒の受け入れ状況

専門学校の総在籍者数の約3%が障害のある生徒となっている。各専門学校では、担任制や相談室の設置、スクールカウンセリングなどの支援体制を整備している。また、特別支援学校と専門学校が連携し、長期的な国家資格取得を目指す取り組みも行われている。

境界知能のある子供への支援

小学校で8.8%、中学校で2.2%の児童生徒が学習面や行動面で著しい困難を示すと推定されている。境界知能のある子供には、早期から特別支援教育や職業訓練の機会を提供することが重要である。高等専修学校などで知識技能を身につけることができる。また、成人後の学びの支援にも取り組む必要がある。

ダイジェスト全文

金村りゅうな

専門学校の意義や価値を問い直すと、今の現状はもったいない。その価値が社会全体に行き渡っていない、と感じています。

そもそも、日本にたくさんの職業があると思うんですが、その職業の大半が大学を出なければできない仕事ではないと思うんです。

そういう意味では、専門学校を卒業した皆さんが手に職をつけて、社会的基盤を支え即戦力となる人材を育てていかねばなりません。

そのために、専門学校の教育はどのような特色があるとお考えなのか、大臣の見解をお答えください。

盛山文科大臣

専門学校は社会の変化に即応した実践的な職業教育機関であると思います。また、専門学校は教育課程等について弾力性を有しております。その特色を生かして学科の改編などを柔軟に行い、社会からのニーズに機動的に対応しているところです。

金村りゅうな

「大学を卒業したい」「そこで学びたい」という意欲は尊重しなければなりませんが、実際に社会に出た後に、専門学校で学んだ方が、より実践的に仕事に生かしていけるっていう側面は必ずあると思うんですね。

そういう意味では、どうやって(社会全体に)専門学校の価値を伝えていけるのかということが大切だと思います。ぜひ、その発信を(文科省として)していただきたいと思います。

その上で先日、朝日新聞に京都大学の経済研究所森教授のインタビューが掲載されていました。「100年後の日本は人口が3000万人」と。

やはり大都市と地方、それぞれのカテゴリーでどういう成長を作っていくのか、今から真剣に考えていかなければなりません。

少なくとも、大都市圏にだけ人が居住するという未来はあまり想像しにくいんじゃないかなと思っています。そういう意味では、どうやって地方が魅力あるまち作りをしていくのか。現在、専門学校は地域社会に対してどのような役割を果たしているとお考えでしょうか?

官僚

専門学校の卒業後、そのまま県内の企業に就職した者の割合は多くの県では約6割から8割と非常に高い水準となっているとこでございます。

専門学校は地域に求める人材の育成に重要な役割を果たしてございまして、地域を支える人材の供給としての役割を果たしてるというふうに考えてございます。

金村りゅうな

専門学校が地域の中で人材をしっかりと輩出していく。それも手に職をつけて、賃金を得て安定した生活基盤を作っていく。

これ大変大切な価値だと思いますので、ぜひ専門学校には引き続き役割を果たしていただきたいと思います。

その上で、専門学校における発達障がいのある方々、そうした特性のある方々の受け入れ状況について、文科省としてどのような把握をしているのか教えてください。

官僚

令和5年度時点でございますけれども、回答率約9割の学校からの文部科学省の調べによりますと、専門学校の総在籍者数の約3%が障害のある生徒となっているとこでございます。

金村りゅうな

ここを(発達に偏りのある方々の受け入れの門戸を)開いていくと、専門学校の新たな価値の創出に繋がると思いますし、障がいを持っている子どもたちの一つの選択肢に繋がる。

就労支援だったり、障がい者雇用だけではない選択肢が生まれていくことは、子どもたちにとって有意義だと思います。ぜひ広く人材を求めていただきたいなと思います。

一つだけ言えるのは、大学を卒業して知的労働と呼ばれるような職業に就く人もいれば第一次産業とか、中には中学校卒業してそのまま働きに出る人もいる。善し悪しではなくて、いろんな働き方が存在していて、その働き方に適性のある人がきちんと働いていくことが、安定した暮らし、それから所得に繋がると考えています。

その上で、専門学校が障がいを抱えた方々の受け入れにあたって工夫していることはありますか。

官僚

各専門学校におきましては、多様な特性のある在籍者のために担任制を設けて学習あるいは就職の相談に乗るといった生徒の相談室の設置、あるいはスクールカウンセリングが実施されている例があるというふうに承知してございます。

そうした環境作りを進める一方で、特別支援学校と専門学校が連携をし、例えば6年間をかけて社会福祉士などの国家資格取得を目指す取り組みも聞いてございます。

これはモデル事業として予算措置もしているところでございます。

金村りゅうな

今、特別支援学校との連携という答弁をいただきました。これすごい、僕は未来あるなと感じているんですね。

特別支援教育の3年間だけで社会に出るのは少し不安を抱えている子どもたちが、もう少し学びの期間をつけて、そこでしっかりと職業に対する実践力をつけていく。非常に嬉しい答弁だなと感じています。

そういう意味では、横浜に聖坂支援学校という教育と福祉、両面から知的障がいを抱えた子供たちにアプローチをしている場所もあります。聖坂以外にも、全国にはそういった学校があります。

そういった学校の特色について、(文科省として)どういう認識をお持ちなのか、お答えください。

官僚

この高等専修学校は、特別の配慮が必要な生徒を多く受け入れております。また高等専修学校は高等学校段階の教育機関でございますけども、准看護師、それから理美容調理などの国家資格に繋がる職業教育を行う学校ございます。各学校では、教育と福祉という両面の側面を確かに高等専修学校で果たしているところもございます。

金村りゅうな

意欲的に取り組んでいる学校もあると承知しておりますので、文科省の役割としてはそういう取り組みをしっかりとバックアップすることと、広く周知をしていくことだと思いますので、ぜひ果たしていただきたいなと思います。

次に、境界知能について質疑してまいりたいと思います。この境界知能の方々の特徴として、学習の困難、対人関係やコミュニケーションの困難、身の回りや社会生活の困難を抱えていると言われています。予測として、やはりうまく働けないんじゃないかっていうのは誰しもが思うところだと思うんです。こういう境界知能にある人たちが、しっかりと学び、そして手に職をつけて賃金を得て、安定した生活を送る人材としても捉えた方がいいですし、その人が一生を送る中で、安定した暮らしができれば納税者にもなりますし、やっぱり大切だと思うんですね。

その中で、今、文科省の方で、境界知能にある方々、子どもたちは、潜在的にどのぐらい存在していると想定しているのか、お答えください。

官僚

小学校、中学校においては推定値8.8%、高等学校においては推定値2.2%という結果になっておりますこの調査結果につきましては発達障害のある児童生徒数の割合を推定するものではなく、学級担任等の回答により、学習面や行動面で著しい困難を示す児童生徒の割合を推定したものでございます。

金村りゅうな

8.8%って結構大きい数字だと思うんです。

境界知能にある子どもたちへの教育的支援を通して、彼ら彼女らが学びを深めていく。それから社会に出る場合に、専門学校のよう職業訓練的なところを経てですね、しっかりと社会の中で力をつけていく。これ十分可能だと思います。

実際、文科省の側で、この境界知能にある子どもたちにどういう支援が必要だとお感じでしょうか。

盛山文科大臣

通常の学級に在籍する障害のある児童生徒への支援のあり方について検討を進めてきたところでございます。

学校生活上の介助や学習活動の場のサポート、特別支援教育支援員の配置、子どもたちの障害等に応じて、各教科等の学習の効力効果を高める、ICT機器の活用、座席配置やICT活用等の必要な合理的配慮の提供など、特別な教育的支援を必要とする児童生徒が通常の学級で学べるよう、そのための支援体制の整備を教育委員会等に促しているところでございます。

引き続き、全ての子どもが必要な教育的支援を受けることができるよう取り組みを進めてまいります。

金村りゅうな

子どものときから、自分は境界知能なんだ、だからこういう生き方をしていこうとか、こういう学びをしていこうって、なかなか気づけないと思います。

いま既に、例えば刑務所の中にいる人たちからすると、子供のときはそういう支援を全く受けてないわけですね。

だから、例えば文科省が取り組んでいる生涯学習や夜間学校の現場の中で、成人してから境界知能にあることに気づいた人たちの居場所や学びに転化していくべきだなと感じているんですが、実際に今の文科省の取り組みを教えてください。

官僚

平成30年度より学校卒業後における障がい者の学びの支援に関する実践研究事業というものを実施してございまして、その中では多くの障がいを持った方々が、学習後の学習機会の充実に向けた取り組みを進めているところでございます。

金村りゅうな

全ての人に当然に挑戦する機会を提供していくというのは、社会全体の役割だと思いますので、ぜひいろんな取り組みをしていただきたいと思います。

境界知能にある子供たちも、早い段階から特別支援教育の中にある職業訓練校数が適正があれば、そこに入っていくべきだと思いますし、さらにもっと学びを作るために、専門学校がしっかりとカリキュラムを提供することが望ましいと考えています。

いま実際、その特別支援教育や境界知能にある子どもたちに対する職業訓練的なコースはどういった形があるのかお聞かせください。

官僚

先ほど高等専修学校のお話をいただきましたけども、早い段階から、知識技能を自分の状況に応じて身につけていくということにおいては、こうしたこの高等専修学校が果たすところであると考えてございます。特別な配慮が必要な生徒を幅広く受け入れてございます。

金村りゅうな

改めて思いますけれども、早い段階で気づけば気づくほど、安定した人生に繋がると思います。

ぜひこれからも、役割を果たしていただきたいと思います。

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