自民党の混乱、故梶山静六に学ぶ

サムネ
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先ほど岸田総理が公開での政倫審出席と速報されました。一瞬「え?なんかすごいこと?」と思いましたが、それだけ自民党が混乱していることの証だと思います。

そもそも連日予算委員会で政治と金の問題に対し答弁している岸田総理自ら政倫審に出席することに何の意味があるのでしょうか。

自民党のガバナンスは、
①派閥による分散型統治
②幹事長による党運営
の二つが重なり合い絶妙なバランスを保ってきました。

そもそも自民党総裁は2人の例外を除き内閣総理大臣を務めてきましたので、党内運営は幹事長が中心となります。小泉政権以降、政高党低と言われていますが、それでも幹事長が果たす職責は重く肝心要の大黒柱です。

一連の政治と金の問題を受けて岸田総理は派閥解散を明言。実際に宏池会は解散したようですし麻生派以外は解散したか、または解散に向けた準備をしています。つまり自民党はガバナンスの片方(派閥)を失った状態で、いまは幹事長が党運営に全責任を負う立場にあります。 しかし当の幹事長は岸田総理の派閥解散によって自派閥から相当数が離脱してしまい、外から見れば最も悪影響を及ぼされた一人。さらに岸田総理から派閥解散を事前に相談を受けた形跡もなく、幹事長からすれば踏んだり蹴ったり。

そんな心中を抱えた幹事長が政治と金で混乱を極める自民党をマネジメントするのか、できるのか。

一体どうなる自民党! というタイミングでの岸田総理の政倫審出席の一報。

私も詳らかに内情を承知していませんが、残念ながら幹事長が職責を果たしたとはいえない結果です。ガバナンスもマネジメントも崩壊した自民党はもはや組織の体をなしておらず不満は充満しています。

政倫審はロッキード事件を受けて1985年に設立されました。衆議院ではこれまで9回開催されており直近は2009年の鳩山元総理。

私が着目したいのは1996年故加藤紘一氏の政倫審。時は橋本龍太郎内閣、当の加藤紘一さんは自民党幹事長、梶山静六官房長官と野中広務幹事長代理の差配によって、この難局を乗り切ったといまの私にまで声が聞こえてきます。

自民党は伊達に60年以上も政権与党を務めていません。過去の叡智から学び現代に活かさなければ先人たちもさぞ悔しいと思います。 いま試されているのは人間力、政治家力です。 さすが自民党、敵ながらあっぱれと思えるほどの人材が出てくることを期待しています。

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